災害は、ある日突然やってきます。地震・台風・豪雨といった自然災害が発生すると、断水や停電といったライフラインの停止が起こることも少なくありません。そんなとき、真っ先に困るもののひとつが「トイレ」です。普段当たり前に使っているトイレが使えなくなったときの不便さ、そして衛生面の不安は想像以上です。

そこで今回は、
防災のプロのクマさんに「防災トイレグッズの選び方」というテーマでインタビューしました!

本記事では、災害時に本当に役立つ防災トイレの選び方や、おすすめのアイテム、家庭でできる備えについて詳しくご紹介します。

・消防団歴30年、防災歴40年以上のプロ
・大手百貨店や大手ビル管理会社等の災害対策指導員を歴任
・小岩で飲んで50年

なぜ防災トイレが必要なのか

災害時にはライフラインが止まることがあります。
特に地震や台風などの自然災害では、断水・停電が長期間続くことも。

そんな中で見落とされがちなのが「トイレ問題」です。
水が流れない状態では、家庭のトイレも使えなくなります。

排泄を我慢することで健康にも悪影響が出ます。
実際に被災地では「トイレが使えないから食事や水を控える」といった声も多く聞かれました。

阪神淡路大震災の時には、断水によりトイレが不衛生になる「トイレ問題」が起こりました。防災といったら、水や食料が叫ばれがちですが、トイレの方が大事かな。

防災トイレを選ぶポイント

防災トイレにはさまざまな種類があります。
どのような製品を選べばよいか、以下のポイントを押さえて選びましょう。

実際に使ってみる

カタログやパッケージだけではわからない部分も多いもの。
一度試して、家族全員が問題なく使えるかどうか、匂いが漏れないか等を確かめておきましょう。

自分で排便してみて、匂いが漏れないものがベスト。
多少がさばっても良いから、丈夫なものが良いよ。

使いやすさ

災害時は慣れない状況での使用になるため、誰でも簡単に使えるものを選びましょう。
特に、小さなお子さんや高齢者がいるご家庭では、組み立てや使い方がシンプルなタイプがおすすめです。

「粉末をかけたら消える」みたいな、トイレ用品を聞いたことあるけどインチキだね。実際に使ってみたらわかるよ。

匂いが漏れないか

排泄物の処理がしっかりできるかは、とても大切なポイントです。
抗菌加工が施されているものや、匂い漏れを防ぐ工夫がされているものを選びましょう。

災害時になると、家族がまとめて用を足す事もあります。
その上、ゴミを捨てられずに保管…安さだけで選ぶのは危険。

断水・停電に備える!おすすめ防災トイレグッズ

筆者自身、複数のメーカーから防災トイレを取り寄せ、実際に使用してみました。しかし、正直なところ「これなら完璧!」と太鼓判を押せる製品はほとんど、ありませんでした。

30年以上この仕事に携わり、何十の商品と試しましたが、
安心しておすすめできると感じたのが「サニタクリーン」シリーズです。

トイレ用品でおすすめできるのは、正直ここくらいかな。
現場の意見も聞いてくれるし、対応が早い。

サニタクリーンとは?

引用:https://sservice.co.jp/business/disaster/toilet/

サニタクリーンは、株式会社総合サービスが展開している防災トイレブランドです。多くの自治体や企業でも採用されていて、信頼性が高いのが特徴です。

安い商品はごまんとありますが、匂いが漏れずらいので長年使用しております。
弊社の防災セットにも入れているので、安心して使用ください。

家庭での備え

防災トイレは、購入しただけで安心してはいけません。実際に使う場面を想定して、しっかり備えておくことが大切です。

多めに買って、実際に使ってみる

先述したように「試す」が大原則です。
防災訓練の一環として、購入した防災トイレを一度使ってみることをおすすめします。
普段から慣れておくことで、非常時にもスムーズに使えます。

人数×日数で備蓄量を計算する

目安として、1人1日あたり3〜5回分のトイレを想定して備える必要があります。家族全員分を最低3日分、できれば1週間以上を目標に準備しましょう。

保管場所を考える

防災トイレは、使いたいときにすぐ取り出せることが重要です。
防災バックの中など、わかりやすい場所にまとめて保管しておきましょう。

また、直射日光や高温多湿を避けた場所に置くことで、製品の劣化を防ぐことができます。

まとめ

災害時の備えとして、防災トイレは欠かせないアイテムです。

防災トイレを選ぶときは、使いやすさ、匂いが漏れないかをしっかりチェックしましょう。
そして、買って満足するのではなく、実際に使ってみて、ご自身やご家族に合ったものを選んでおくと安心です。

防災トイレの備えは、未来の自分や家族を守るための必需品。
あると安心、使わなかったらラッキーなお守りのような存在です。

「防災業界のインチキを正す!」をテーマにYouTubeチャンネルの運営をしてます。
防災業界やマスコミが言わない、正しい防災知識を解説しておりますので、ぜひ動画もご覧ください。